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2004.06.22

スペース・ワン翔ぶ!

 祝、スペース・ワン、亜軌道宇宙飛行成功!

初の民間有人宇宙飛行に成功=「スペースシップワン」が快挙-米
 【ワシントン21日時事】世界で初めて民間による有人宇宙飛行を目指した米国のベンチャー企業、スケールド・コンポジッツ社の宇宙船「スペースシップワン」が21日午前(日本時間同日深夜)、カリフォルニア州のモハーベ砂漠の飛行場から宇宙空間に向けて飛び立ち、約3分半の宇宙飛行に成功した。旧ソ連が1961年、ガガーリン飛行士による人類初の宇宙飛行に成功して以来、米国と中国が続いたが、いずれも、国家事業として行われた。今回は民間の力で成功した快挙となった。 (時事通信)
[6月22日1時1分更新]

SpaceOnePath.jpe


SpaceOne1.jpe

SpaceOne2.jpe

SpaceOne3.jpe

SpaceOne4.jpe


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2004.06.20

宇宙をハロの群団が

 宇宙をハロの群団が。

 はて、自己レスにアドレスや画像を埋め込む方法、自己トラックバックを含めてためしてみたけどうまくゆかない。
 どうしたらいいんだろう。
 とりあえず、前に書いた記事のアドレスを。

ハロの祖先 宇宙ステーション用多機能球形コンピューター


 リアル・ハロ船外タイプ、こんなんもあるそうです

_.jpg
 本当に色とりどりですね。

 MITの院生グループが設計の競争してるんだそうですけど、船外ハロそれぞれに小型の望遠鏡を積み、GPSで互いの位置関係を精密に制御、得られた画像情報をソフト的に統合し、超巨大口径の光学望遠鏡として機能させようというものです。
 プロジェクト名は「SPHERES」。

 院生の、しかも、本来の学位研究とは別の片手間のものとはいえ、ちゃあんと機能するプロトタイプが、ごらんのようにずらりと並び、急上昇後の自由落下で大気圏内での無重量環境を実現する専用実験機での実証テストもすでにおこなっているとのこと。

 ソフト的な統合の技術についても、構想どまりなんかじゃなくって、すでに確立されてます。特に可視光線じゃない電波領域だと、「視界」が面じゃなくて線なら、パラボラにした時の口径が地上なら地球半周なみってのが実用化されてますっていうか、これなしには、宇宙の電波探査はもはや不可能と言ってよいのが現実です。制限多いですけど、惑星間探査体をこうした電波望遠鏡の代わりに使うってのも実行されてたよね。

 可視光領域の場合の原理は昆虫の複眼と同じですね。精確には違うけど、反射望遠鏡の反射面を、となりあった無数の小型ミラーを制御することにより、大口径とする技術は、これまた、とっくの昔から実用化されてます。

 MITの構想をたとえて言うと、無数の昆虫の群団のそれぞれの視覚が、無線LANで統合されたようなもんです。

 宇宙に限定されなければ、同様の計画は確実に進行中で、最近のSFには、ナノテクがらみでさんざん出てくるネタですが、上記のページでは、ニール・スティーヴンスンの『ダイヤモンド・エイジ』を引用してます。

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満員御礼、トンデモ本大賞2004

 6月19日、
 満員御礼、トンデモ本大賞2004


 無事、終了いたしました。

 一運営委員ならびに、舞台進行担当スタッフ(舞台監督)として、ご協力いただいた会員ならびに会外から協力いただいた個人ならに諸機関団体のかたがたに御礼申し上げます。

 独立して2回目。今年は病気とリハビリの関係で、事前の準備にもまったく立ち会えず、ほとんどぶっつけ本番で、なにも起こらなければなにも仕事しなくていいけど、なにかあったら…の進行統括ということで、まじやべえと覚悟してたのですけど、やはり、すごく忙しかったです。でも、にもかかわらず、観客のみなさまの見える範囲内では、致命的な進行ミスはなかったのではないか、と。

 裏方のくせに、やたら、目立ってたように見えてたのは、あれはトラブルのうちに入りません。

 発表者みんな、テンションあがってて、制限時間、袖から合図しようが、客席がわから手を振ろうが、にじりよって、足元から合図おくろうが、すぐ横にでっかい紙に掻いた支持を置こうが、全身さらして同じことしようが、ずえんずえんまったく気がついてくれないのです。
 結局、アナウンスやって声ちゃんに、キャラにあわない冷たい通知役をつとめてもらうしかなかったのです。

 ま、こういったイベント関係のプロというと、商売の興業のマネージメントが仕事だったMCの唐沢さんと、純然たる出演者である立川談之介師匠のみで、進行のまとめ役はできませんから、ロートルの僕にオハチがまわってきてる次第。

 しかも、その根拠は、30年も前の学生時代に、ラジオ局でアシスタント・ディレクターのバイトをしてたという一点だけ。機材からなにからシステムも違ってきてる上に、スタジオ仕事と中継車の手伝い(テレヴィと違って車一台に、運転手、取材担当ディレクター、AD、レポーターだけとつましいもんです)がほとんど、舞台がらみは数えるほどしかやってない。

 さまざまな分野のプロを集めたと学会と言えども、ちょっと専門がずれると、こんなもんです。会員の絶対数も、ものすごく少ないですしね。

 

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2004.06.15

ハロの祖先 宇宙ステーション用多機能球形コンピューター

宇宙ステーションの中に浮遊する、球形の多機能コンピューター
Noah Shachtman
Wired日本版より。

2004年6月10日 2:00am PT  バスケットボールのような丸い形のこの機器(写真)は、『スタートレック』でミスター・スポックが使う『トリコーダー』[医療用の万>能スキャナー]にヒントを得ている。米航空宇宙局(NASA)での研究が順調に進めば、3年もしないうちに『国際宇宙ステーション』(ISS)で使われるようになるかもしれない

PersonalSatAsssistantNASA.jpg

 とゆうのだが、宇宙ステーションの船内にふわふわと浮かぶ、しかも、自律して移動できる球形の多機能コンピューターと言えば…、

 はい、もちろん、「ハロ」ですね。
 スタトレのトライコーダーの先祖というのは、形も違うし、機能も違うし、なんぼなんでものコジツケでしょう。
 ハロとはアイの配置が左右に対して上下と違うけど、無重量空間では、そもそも上下と左右の区別はなし。赤いカラーリングもかわいいし、こりゃハロそのものです。
 下半球にある四角のディスプレーにも注目を。今、キャビン内の自分が見てる映像を流しているところですね。
 つまり、人間のあとをふわふわついてく、自律移動型PDAとしても使えるわけです。パソコンに足がついて、ディスプレーごとついてくるようなものです。

 計画そのもののページはlここ

 ただし、モックアップの段階の画像しかなくて、無重量環境での実証試験モデルの写真はまだアップされてない。
 このモックアプを見ると、もともとは一つ目だったんだな。ノズルの配置も、完全に分散ではなく、あれれ、これって、[2001年宇宙の旅]のポッドそっくり。

PersonalSatAssistantNASA_MockUp.gif

 もっとも、『2001年』のポッドそのものが、1960年代,NASAが宇宙作業用に研究開発、モックアップまで作っていたモデルを真似したものだったのだが。
 ただし、NASAの研究したモデルは、完全な球形ではなく、アーム(マニピュレーター)の構成なども異なっているのではあるけどね。

 おっと、ヴィデオデッキのそれのようなリモコンもおかしい。
 上下左右がない空間で、このハロのご先祖さんを移動っせるときは、どおゆう空間座標軸で矢印キーを使うのだろうか?
 で、だがしかし、どっかでこのメカに似たようなのを見た記憶が、とさぐってみたら、
 日本人宇宙飛行士土井さんが加わったシャトルのミッションで実証試験がおこなわれた、宇宙空間内を自律移動する球形のカメラ、スプリントがありました。

 もうひとつの「ハロ」船外ロボット・カメラ、AERCam

 1996年、日本人宇宙飛行士土井さんが参加、国際宇宙ステーションの建造検証実験をおこなったシャトルのミッション87では、同じく国際宇宙ステーションで使用される予定のスプリント、AERCam(自律船外ロボット・カメラ)の運用もおこなわれたのです。

 16個の噴射口から窒素ガスをふきだし、秒あたり1フィートくらいでゆっくりと
移動、ヴィデオ・スティルのカメラでシャトルやステーションの外側をリアル・タイ
ムで撮影、人間による船外活動前の、いわば偵察が任務となる。

 その活躍のようすはここで。
 かわいいです。

SprintSTS-87_1.jpg.jpg

 その直径は33cmでって、言うよりも、こっちの映像を見れば、大きさがわかり
ます。

SprintSTS-87_2.jpg

 二つのおめめがポイントで、ふわふわと浮かぶさまは、まさにハロ。
 ハロって、いったい何に使うの? とゆう根本的な疑問が昔からあったのですが、
スプリントに加え、今回の船内・ステーション内球形ロボットの登場により、その存
在の必然性は、十分以上に証明されたといってよいでしょう。


 追記
 船外活動用ハロの発展型は現在、NASAのジョンソン宇宙センター(JSC)を主体に開発中です。
 名称はミニAERCam(ミニ船外ロボット・カメラ)。

MiniAERCamNASA.jpg

MiniAERCamNASA2.gif

 ますます、ハロである。

追記(6月16日)
=================================================================================
 SF仲間のMLで紹介いただいた。
 なんと、ソニーも球形ロボットを開発していたのだ。
 ただし、「アミューズメント」用で、確固とした実用性は当然ながらない。
 もちろん、1G環境用で、ふわふわ飛んだりしないが、ごろごろ転がるところは「ハロ」によく似ている。
 開発者はがんおただそうだが、Q-taroというネーミングは、「オバケのQ太郎」世代が管理職クラスにいたためだろうか? ホンダのヒト型ロボットシリーズでは、プロジェクト・リーダーが「アトム」世代、現場が「ガンダム」世代だったのを思い出させる。


光るハロ? ソニーが球形のロボット「Q.taro」を開発
qtaro_03.jpe

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2004.06.13

書きそこなった日記から(2004.06.09-06.12)

 書きそこなった日記データから。

 6月9日(水)。「ガンダム・ヒストリカ」定例会議。

 半ページの連載だから、ガンダムの科学的な側面から、いわば、畑違いのお客さん的に書いてると誤解する向きもあるかもしれないが。こちとらファーストからのガンダム・オタク。
 このシリーズは、チタン鉄筋の筋金入りのガンダム関係者たちの連携によって、科学解説の掲載スケジュールまで含めた綿密な打ち合わせで作られているのだ、と、宣伝。

 打ち合わせの中身は8号の校正、9号の打ち合わせだから、シリーズもいよいよ、落しどころにさしかかる。そのあと、護国寺でライター仲間とおた話。


 家に帰ってから、借りてあった神山健治版攻殻『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』のビデオを観る。
 士郎原作とも、押井劇場1とも違ってて、しかも、できが良いことは聞いていたのだが、自分なりの思い入れっていうのもあって、ちょっと前までチェックしてなかったのだ。

 退院後、たまたま、Zappingのさいちゅうに途中から観て、びっくり。
 よいではないか、よいではないか。
 もっとも、たまたま観はじめてからしばらくたつまで、攻殻と認知できなかったほどに、世界もキャラのありかたも違うのであるが、これでよい。絶対に良い。
 というか、士郎正宗も押井守も、ううん、なんというか、過剰なまでに特異かつ特殊な作風であり、ありすぎるのだ。サイバーパンク20年の歴史の王道をゆくような、あまりにもまっとうな作品。

 第2シーズン放映が、新たなファンを生み出しているのだろうか、近所のレンタル屋は常に、3/4以上が貸し出し中。
 2本、2話しか借りられなかったので、もう1本確保してあった、『飛べ!フェニックス』(1965)もチェック。明日の授業は昼過ぎからだし、夜更かしもまあいいや。
 名作である。構成に微塵のゆらぎもない。読んでないけど、原作の翻訳もあったはずだがとチェックしてみると、blogにこんなサイトあり。

見てから読む?映画の原作
 さっそく、トラックバック

原作はエルンストン・トレヴァーの「飛べ!フェニックス」(酣灯社)
この人ってアダム・ホールの別名だったんですね~いやいや、ずっと知らなかったです(かなり不覚)。英国情報部員クィラーのシリーズなんか結構読んでたのに…

 おお、酣灯社で刊行だったか。
 ふむふむ、今年の10月にリメイク版公開か。
 いや、ありがとさんです。hamchuさん。

 で、念のために書誌事項を調べてみたら、東京都立図書館にも、全国の大学・研究機関の蔵書を集録したWebCatにも、所蔵なし。

 「東京都の図書館 横断検索」によれば
 西東京市小平市杉並区立立川市図書館に蔵書あり。

 いずれも、酣灯社版なのだが、念のために、国立国会図書館で書誌事項をチェック。
 おお、精確には、原作は2回、訳されている。
>和図書 1-2(2件)
>1.飛べ!フェニックス / エレストン・トレーバー[他].酣燈社, 1977.10.(Sky books)
>2.飛べ!フェニックス号 / エレストン・トレーバー[他].講談社, 1968. -- (ウィークエンド・ブックス)

 で、初出の書誌は精確には、
>飛べ!フェニックス号 エレストン・トレーバー著 渡辺栄一郎訳 講談社 1968 256p ; 19cm ウィークエンド・ブックス 380円 Trevor,Elleston (1920-1995)→: Hall,Adam (1920-1995)

 ついでに、原作もチェック。
The Flight of the Phoenix, 1964
 版元などは面倒くさいからチェックせず。
 ……、と書いてから、さらにGoogleにあたったら、あまりにもなじみのデータベース・サイトにたどりついた。
 SF仲間のAmeQさん運用の
翻訳作品集成(Japanese Translation List:SF/Mystery/Horror)」。そういや、ミステリーやホラーも対象だったのだ。

 ここで検索すると、

冒険ものを読むようになった原点の映画。アダム・ホールの別名とは知らなかった。
映画はビデオでもすごく手にはいりにくいし、(レンタルにも置いてない)再放送もあまりされなかったと思う。確か2時間以上あったように覚えている。
機会があったら、必読というか、見て損はない。いや、傑作でしょう。

 わかる、わかるよ、AmeQさん。
 「all cinema on line」によれば、やはり、日本ではヴィデオ版が一回出たきり。

 「aco」経由で「Internet Movie Database」を調べると、米国版DVDはただいま13ドル。ううむ。あちらで発売のこの手のパッケージ・ソフトはほぼすべて、聴覚障害者用の字幕機能(クローズド・キャプション)が組み込まれてるはずで、だったら、デコーダーも持ってることだし、原語版でもなんとか「聞き取り」ならぬ「読み取り」はできそうなんで、買っちゃおうかな。

 いや、リージョン・プロテクトが外せるDVDデッキの購入が先なのではあるが。

 初出の件を含めて、hamchuさんとこへのコメントでAmeQさんのサイトを紹介しておく。
 ……、と書いたとこで、あれれれれ? hamuchuさんとこのサイトって、同じexciteの会員でないと、トラックバックもコメントもできないのかしらん?

 6月10日(木)。
 ガッコが終わってから、町内の診療所に。授業前に、先週確保した仮想ドライブ構築ソフトでデジタル版の百科を教室のPCにインストールしようかと思っていたのだが、案の定、寝過ごして、その時間なし。
 診療の結果は血圧正常。業者が寄ったあとだったので、血液検査は来月まわし。
 診療を待っている間に、サンライズからTel。
 設定関係のアドヴァイスに絡んでる『機動戦士ガンダム MS IGLOO』の件。記者発表の話、昨日、講談社で聞きましたよと、とりあえずイヤミを言っておく。
 IT業界ニュースサイトにも、やはりガンオタが。

 業界のモラルとして、企画中途上の話は自主規制が当然なのだが、そのアニメ業界とは今は中途半端なつきあいしかしてないので、雑誌も網羅的にチェックしてるわけでなく、逆に、メディア向けにどこまで情報がオープンになってるのか、自分じゃわからなかったりするのだ。

 医者から歩きで自宅に。いったん、荷物を置いてから、夕飯をかねてもよりの駅に。あじさい祭りのテントが出ている。
 レンタル屋で『STAND ALONE』をチェック。1本、2話のみしか借りられない。さみしい。やはり、店内をぶらぶら。
 『戦闘機対戦車』(1973)という、これまた、珍品のそばに、『マーフィの戦い』(1972)を発見。実は、未見。『フェニックス』、『戦闘機対戦車』と、「飛行機が落ちてから」つながりで借りる。

 『戦闘機対戦車』の方は、実は、年の初めあたりに、『MS IGLOO』がらみのチェックも兼ねて観たばかりなのだ。
 なるほど、『戦闘機対戦車』は、TVムーヴィーか。
 攻殻『STAC』版とつづけて観たら、さすがに夜更かしのしすぎ。明日は午前中から授業なのに……。
 『マーフィの戦い』は、『マーフィーの戦い』として、原作が、1972年にハヤカワ・ノヴェルズから、1978年にハヤカワ文庫から出てる。著者はマックス・カトー(Catto,Maxwell Jeffrey.1909-1992)、原題は、"Murphy's War"で1968年刊行。
 AmeQさんのとこでも、国会図書館でも文庫版しかデータ化されてないので、ノヴェルズ版についても、一応、ここに書いとく。
 南米オノリコ河を遡上したUボートの攻撃により沈没した船の唯一の生存者、マーフィーは、同じUボートにより撃墜された英軍水上艇を修理して、反撃に出るが……。
 『フェニックス』を観た直後なのか、飛行機の修理から飛び立つまでが、結構、ほいのほいのほいで進むので拍子抜け。もっとも、話のキモそのものは,Uボート対水上艇ではないのだから当然か。むしろ、ピーター・オトゥールがゆっくりと狂気の袋小路にはまってくあたりが見所か。

 6月11日(金)。
 眠い。午後の明治大学理工学部では、フランスのボードに始まる、穴明き紙テープによる全自動電信について。メカニカルなシステムによる、パラレル→シリアル自動変換かつ、タイムシェアリング方式のマルチユーザーシステムが1860年代から開発されていたこと、日本ではほとんど知られていない。
 新宿でサンライズがらみの資料受け取り。
 青山ブックセンターで、ウィリアム・ギブスンの『パターン・レコグニション』をゲット。浅倉久志さんが翻訳とわかってるから、原著は読まずにすませといたのだ。
 攻殻『STAC』版2本、4話レンタル。
 ギブスン、訳者あとがきや解説のついでに、著者の「謝辞」をのぞいて、「ありゃま」。
 詳しくは読了後にアップするが、作中、登場する「クルタ計算機」、「日経サイエンス」2004年6月号に関連記事が掲載されたばかりじゃないか。しかも、記事の筆者は、『カッコウはコンピューターに卵を産む』のクリフ・ストール。

 日本でも、知るひとぞ知る東京理科大学コレクションにあり。展示されてるのはここ
 同じく貴重な東京農工大学西村コレクションにもあり、閲覧方法はここに。

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2004.06.12

ちょと落ち込む

 ちいいいいいいいいいいいいいいいっ。
 これで都合3度も、いったん書きかけた発言、なんとなくページ移動して、消してしまう。

 タブ方式のブラウザーに切り替えるべきなのだろうか?

 かなり落ち込む。

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2004.06.09

CisMatrix、すでにあり

 よもや、ウェブ上にあるとは思わず、使ってしまった造語「CisMatrix」、今ごろになってGoogleで検索してみたら、ウェブ上に限っていえば、ソフトウェアがらみで前例がありました。
 「CIS」と「matrix」の組み合わせからの命名らしく、ウェブ上の存在場所は、米国立サンディア研究所。
 現在の管轄はエネルギー省だが、もともとは、原水爆開発の関係で設置された、へたにアクセスすると当然チェックされるだろう場所。
 もちろん、ここにアクセスしたところでプロテクトは世界でもいちばん強固なとこだから、やばい情報なんか得られるはずもなく、なんらかの形で逆にマークされるのがオチ。

 くわばらくわばら。

 ただし、この言葉のオリジナルは、僕のほうが先。

 なにしろ、十年近く前に作った個人誌のネーミングに、ブルース・スターリングのサイバーパンク長編『スキズマトリックス』("Schismatrix")のもじりとして使ったものなのだから。
 スタリングの「スキズ」は、アメリカ人でも「シズ」と発音するひとが多いが、「スキゾ」(統合失調症、旧名分裂症)の意味で、発音は「スキズ」が正しい。

 「シスマトリクス」の命名は、『スキゾマ』に、月周辺空域のコロニーが登場することから連想した名前。宇宙工学では、月終焉ならびに以遠の宇宙空間に対して、「シスルナー」(cislunar)という表現を用いるのだ。
 さらに言えば、化学の世界では、「錯体化合物」の立体構造を化学式で表わすのに、「cis-」ならびに「trans-」という表現を用いる。
 「錯合」というのは、ここからヒントを得て、まだ『スキゾマ』が未訳の頃に、ぼくが「スキズマトリックス」の訳語として提案したものだ。「マトリクス」は「マザー」と同じ語源で、「母型」「雌型」「母体」、統合された複合体といった意味を持つ。
 だから、「スキズマトリックス」は、「分裂症的に統合性を失調する」と同時に「母型によって統一性を保証された」というあい矛盾する意味をいっしょにした命名。
 そこで訳語の私案としては、「錯合」としたわけだ。
 実際の訳書での訳語は「分離床」。間違ってなんかいないけど、原著のニュアンスは今ふたつくらい伝わってないと思う。

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2004.06.05

あっ、そうかYahoo! Googleとの提携破棄したんだ

 そうか、Yahoo! Japan、Googleとの提携関係を破棄したんだ。

なんだよYahoo!Japan
Yahoo! JAPAN、検索エンジンをGoogleから独自技術に移行

やっぱり変えたじゃないか。日本のヤフーは米国のヤフーとは独立しているので、米国には追随しない、とか言ってたくせに・・・。広報の見解と異なる結果になるのはなぜだ。

 なるほど、4月の半ばか、入院してた間だな。なんか、4月あたりを前後に世の中ばたばた変わってて、気がつかない間に浦島状態だったんだな。
 おまけに、春のaniftyの方の手直しにつづいて、NiftyServe(パソ通)は6月1日をもって大幅に仕様改変で、いちぶは大騒ぎ。もっとも関係するのはパソ通時代のしがらみをいまだにひきすってる、わたしのようなロートルばかりらしいけど。

 で、日本版Yahoo! の検索機能で、今後のことで問題になるのは、フリー・タームでの検索がらみだから、日本版検索はディレクトリーのみを使い、あとは、もっぱら、Googleのオプション・ページと、でなければ、イメージ検索しか使わないこっちには関係ないや……と思ったら、なるほど、ココログ検索エンジンで調べてみると、ブログのヒット率が大幅に変わったのね。

 片方では、Yahoo!からの訪問の数が落ちたという声もあるけど、Googleからのヒットが落ちて、Yahoo!からのヒットが増加という声が大半。

 ううむ、いずれはこっちにも関係することかな。まあ、とりあえずはいいや。先週始めたばかりで、コメントもトラックバックもほとんどない現状だから。


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今週のケロロ軍曹(6月5日)

 今週のケロロ軍曹は、『ミクロの決死圏』で入って、やっぱりガンダムになり、後半はなんと『あたま山』。ううん、頭痛えええ、誰だ、俺の頭で花見するやつは!
 ゲスト出演は、「ビット」でした。

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アマゾンA9も使えるのだ

 アマゾンA9ドットコムβは使えるぞ

 アマゾン・コムが新しいサーヴィスを開始した。
 その名は、A9.com。。

 ただし、β版(試用版)であり、かつ、同じアマゾンでも、日本版ではなく、あくまで本家の方の話。

 で、このサーヴィスが役に立つのは、単語レヴェルも含めて、英語でなにかを調べたい、参考になる本をさがしたいひと。
 だが、ごく近い将来とは言わないが、いつかは同じサーヴィスが日本でも始められるはずだ。

 まず、今回の試験サーヴィス以前にすでに本格稼動している、アマゾンのサイト内での新種の検索機能について触れておこう。

 新刊、休刊を含め、版元の了解がとられた、かなりの率の本が、デジタル・テキスト化され、アマゾン本家の検索サイトで、その特定の本の紹介ならびに購入のページを開くと、書籍内の全文をフリーワードで検索できるサーヴィスの窓が開くのだ。
 決して、電子出版されている本ではない。
 紙に印刷された古典的な意味合いでの本として販売されている書籍の内容すべてをフリー・ワードで検索し、複数個所それぞれの前後2ページずつくらいを読むことができるのだ。
 しかも、印刷されたのと同じグラフィック・イメージで。

 OCRで読み取ったままの、文字データではない。しかも、電子出版でよく使われるアクロバット形式(pdfファイル)でないことも明らか。だって、アクロって重いんだもん。それが、さくさくさくさく、実に見事に読めてしまうのだ。

 と、ここまでは、「週刊アスキー」の歌田明弘さんによる「仮想報道」でも紹介されていたはず。驚くべきことに、紺屋の白袴の典型、アスキーの各雑誌、目次レヴェルでさえ過去記事の検索ができないようだ。歌田さん自身のサイトはこれまたなぜかないようで、6月4日の時点では連載をまとめた単行本の中身はチェックできなかったから記憶で書く。
 もっとも、記事だけだと、きちんとしたイメージわかなくて、しばらくしてから、現物を初めて見て、そのすごさが、ようやく感覚的に理解できたのだが。

 「新刊」ばかりではない。実際に調べてみると、アマゾン本家では、現在版元品切れ状態と表記されるNASAのレポートなども全文検索可能ではないか。

 と、ここまでは、本家アマゾンをのぞいてれば、いつかは自然に気がつくこと。

 ところが、これに加えてさらに、アマゾンでは新しい検索エンジン・サイトの試験運用を開始したのである。

 ウェブ検索に加えて、アマゾン内の各冊内容全文検索機能を、さらに包括的に横断検索できるサイトである。

 このサイト、本家アマゾンのユーザー登録をしないとのぞけないが、検索窓にキーワードを入力し、クリックすると、左にワールドワイドなウェブ検索の結果が、右側に図書全文包括検索(ええい、なんと呼ぶべきなのだろうか?)の結果が、数行の該当個所の引用とともにずらり。
 例えば、米空軍とNASAが1960年代の初めまで進めていた、有人有翼宇宙船「ダイナソア(dynasoar)」計画、実験シリーズ名X-20について調べると、右側には、

Book Results [close] Showing 1 - 10 of about 12

Mat Irvine's Auto Modelling Masterclass
by Mat Irvine (November, 1998)
page 111 : " ... a USAF vehicle to transport the pilot of Collect-Aire's X-20 DynaSoar (a purely fictional craft, as the X-20 never got further ... "
See more references to dynasoar in this book.

Spaceship Handbook
by Jack Hagerty and Jon C. Rogers (01 October, 2001)
page 371 : " ... foot length. Compared to the Mercury Spacecraft then flying, the DynaSoar was a vision of the future and made the Mercury ... "
See more references to dynasoar in this book.

 以下略

 と、12冊の本の該当ページの内容が表記され、クリックすると、印刷されたのと同じイメージのページ(とその前後)が表示されるのだ。

 まだ精確には調べをつけてないが、アマゾン本家では、かなりの率で、全文デジタル検索が可能になっている。

 いずれは、アマゾン経由で発売されるすべての本の内容を、A9で検索閲覧できるようになるだろう。

 「本」には「読む本」以外に「使う本」がある。
 ぼくのような物書き、ジャーナリストや研究者にとっては、ほとんどの本はぜえんぶ読み込むのではなく、必要な個所をいつでも参照できるようにしておくための「使う本」だ。
 そういった立場からすれば、どうしても手元に置いておかなくちゃいけない本のかなりの部分が、この機能によって代用できるのである。
 おっと、もちろん、この機能によって、必要な本を自在にさがすことができるというのも大きいが、個人的には実は、「使う本」の場合、かなりのものについては、わざわざ買って手元jに置いておく必要がなくなるというメリットの方がずっとうれしかったりするのだ。

 まるで、日本で問題になっている「デジタル万引き」を、売ってる書店の方がサーヴィスとして提供しているわけで、彼ら、自分で自分の首をしめているようだが、実は違う。
 アマゾン側の、商売としての目的の最初は、まず、すべての「本」がデジタル版でも、(あくまでも「でも」だが)発売されるごく近い未来を念頭に置いた上での大きな布石。
 日本のアマゾンでも、新刊書の1割ほどを「立ち読み」がわりにアクロバット・ファイルとして提供、ダウンロードできるサーヴィスを一部の本で開始しているが、その究極の発展形といってよいだろう。

 だが、ここまでのサーヴィスなら、あくまでも「立ち読み」の領域。しかし、A9が暗示する未来はもっとずっと壮大だ。

 アマゾンがねらう究極のゴールは、いわゆる「インターネット」が騒がれはじめた頃に、いやそれ以前にも、もうすぐこうなるって、はしゃぎすぎの馬鹿どもに言われてた未来を現実のものにすることだ。

 この地上のすべての本の中身が、この手のひらに載るような、あるいはグーテンベルグの時代の聖書のように大きな、「本」の形をした新しい何かにおさまる時代、アクセスできる時代。
 その可能性の、端末という側面からみた未来への展望については、

 前述の、元「ユリイカ」ユリイカ編集長にして、労作『マルチメディアの巨人 ヴァネヴァー・ブッシュ--原爆・コンピュータ・UFO』(ジャスト出版、1996)でノンフィクション・デビューした歌田明弘さんの『本の未来はどうなるかーー新しい記憶技術の時代へ』(中央公論新社、中公新書、2000)と、
 ポストサイバーパンク世代SF作家の旗手ニール・スティーヴンスンの『ダイヤモンド・エイジ』(日暮雅通訳、早川書房、2001。"The Diamond Age: or A Young Lady's Illustrated Primer",1995)
 を参考のこと。

 この地上のすべての「本」がデジタル化され、不可視のインフラ(*)によって、手元にある「最後の本」につながれる未来。
 (*)「インフラ」のもともとの意味は「目に見えない」ということだ。

 すでに、上記二冊で紹介、あるいは幻視された「最後の本」を可能にする最初の一歩、「ペーパー・ディスプレイ」は、現実の電子本リーダーのひとつという形で、すでに商品化が開始されている。
 ちょっと古いが、この「電子ペーパー」についての総合的な解説は、この記事
 電子ペーパー技術を本格化した初の製品、ソニーの製品リブリエについてはこのページを、
 参考にしてほしい。
 もっとも、ソニーの製品も、ディスプレイ以外の機能をおさめるために、けっこう厚くて、「本」や「ノート」「手帳」という理想のイメージにはまだほど遠いのだが。

 で、ソニーの「リブリエ」に代表されるペーパー・ディスプレイ技術が、もしも、このA9検索エンジンが暗示している、過去に印刷されたすべての本をも包含する、超巨大なデジタル・テキスト・アーカイヴと、そこへのアクセス・テクノロジーと合体したとするなら、「最後の本」は「最後のアレクサンドリア図書館」となるのだ。

 WWW、Mozaicに始まるグラフィックなブラウザー、Yahoo!に始まる検索エンジン・サイト、Google、インターネット・アーカイヴならびにアレクサ・ツールバーへと、今現在のわれわれが知っているという意味合いでの「インターネット」の革命は連なり、ついに、「最後の図書館」にして「最後の本」の到来への予兆とも言える、A9へと至った。

 20世紀生まれとしては、はて、その寿命の範囲内でどこまで目撃できるかはわからないけど、この「革命」の明日は見えたぞ!


 付記。
 ただし、現在のβ版について言うなら、A9のパフォーマンスは完成の域にはまだまだ達していない。「and」や「or」などの論理演算(ブーリアン演算)機能による絞込みができないのだ。
 また、自分で書いといた未来への展望に冷や水をかけるようだが、上記の「最後の図書館」「最後の本」と現在この瞬間との距離は、はるか昔、パンチカードによる情報処理を発明したホレリスや、5ビットの鑽孔紙テープによる全自動電信を発明したボード、さらに言えば、電信を実用化したホイートストーンやモース(モールス)、究極的には、メカニカルな遠隔デジタル・ネットワーク=腕木通信網を実現させたシャップと同じくらいに遠い。
 数えてみると、ホレリスは110年前、ボードは130年前、ホイートストーンやモールスは160年前、シャップは210年前。
 と、いうことは、うまく行ってもあと百年はかかるということだ。

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2004.06.04

ビッグ・ブラザー再び

 『1984年』は、1948年に書かれた(発表は1949年)。
 現実の1984年はすぎさり、ついでに2001年も過去となり、そして今、新しい形でビッグ・ブラザーがよみがえろうとしている。

 英国ではすでに、監視カメラによる人間の顔の自動識別システムが、要手配者の探知のために使われている。もっとも、今現在のシステム精度には限界があるため、マシンによってフィルタリングされた映像を生身の人間が最終チェックしているのだが。

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 付記(6月4日) 失礼。日本でもワールド・カップの時に、フーリガン入国対策を理由に、成田空港と関西国際空港に導入されてましたね。

02-12-30 【朝日新聞】
 成田・関西空港に秘密の顔認識システム配備完了

 不特定多数の人の顔を監視カメラで撮影し、その中から特定の個人を割り出す「顔認識システム」を、財務省関税局が国内で成田空港と関西空港に設置していたことが分かった。カメラは全旅客が通る税関エリアに設置され、撮影中の表示はなく、使用実態も「密輸捜査に支障が出る」と明らかにされていない。

 使われているのは税関エリアのヴィデオ・カメラで、ブラックリスト以外の顔映像は11ヶ月で破棄というが、それって丸1年は過去にさかのぼってサーチできるってわけで、なるほど、a href="http://www.sakuragaoka.gr.jp/nsys/">Nシステム(後述)や高速の検問所のチェック機構などと連動させたら、とんでもない「効力」を発揮しそうだな。
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 しかし、例えば幹線路を通行中の車両すべてのナンバーが、とっくの昔に、いわゆる「Nシステム」によってリアルタイムで記録され、いざ、何かあれば、その交通ルートすべてが洗い出せるようになっているのは周知の事実。
 テロ発覚後のオウムの逃者たちの、少なくとも一部は、当時、部分的に設置されていたNシステムによって足取りをチェックされ、公安によってあえて泳がされていた。
 ちなみに筆者の住む賃貸マンションは幹線路に面しているが、ベランダの真正面にはNシステムが。
 それが、もはや、人間の顔の自動識別システムの域に、現実の問題として達しているのだ。
 今話題のICタグや無線LANの公共空間における「ホット・スポット」、さらには日本では普及いまだしのブルー・トゥース……。
 個別の車両、個別のモバイル機器は利便のために、自らの所在をなんらかの形で、なんらかの広域システムにおくりつづけげることになる。
 新しい時代の新しい、しかも見えないパノプチコン、つまり、一望監視建築。
 この夏、アメリカのメイン州、メイン大学近くのペノブスコット川に浮かぶ「エアーズ島」は、再開発により、博物館や彫刻庭園を配したアミューズメント空間へと変身する。
 だが、一車線の幅の端だけで陸地につながるこの島には、無数のビデオカメラ、動作感知装置、センサーが配された、徹底的な監視システムが導入される。
 ここを訪れるひとびとはひとりひとりはすべて、リアルタイムで監視されることになる。
 システムは自律的に、訪問者の信頼度を判断する。日常的に訪れる近隣の住民なら、生身の警備担当者への警報はおこらないだろうが、今まで訪れたことのない大男でしかも何人かづれとなれば、これは危険だ。そう判断するのはもちろん、マシンであり、システムである。
 システムは、文字どおり、本来の意味で読み取ると皮肉な名前で呼ばれる。
 「インテリジェント・アイランド」。知性を持ったシステムが、ひとびとの行動を逐一監視するのだ。
 しかも、彼らには知られぬまま。

WIRED NEWS
島全体を監視する巨大プロジェクト、米国のメイン州で計画中
Mark Baard

 画像も置かれた英語版はこちら。
Wired News
Big Brother to Watch Over Island
By Mark Baard

 この記事、本文中には、『プリズナーNo.6』の名が引用されているが、オリジナル・タイトル中の「ビッグ・ブラザー」については言及なく、訳文も「巨大プロジェクト」と意訳されている。はて、今どき、『1984年』はもはや忘れ去られたアンチ・ユートピア小説なのだろうか? それともまさか、訳者が「ビッグ・ブラザー」という言葉が意味することを知らなかったとか。いやいや、ワイヤード日本版のサイトに限って、そんなことは……。

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2004.06.03

究極の「自然にやさしい」燃料電池

 「NASA Science News」というメール・マガジンがあります。
 今、この瞬間は、なぜか不都合で購読手続き専用ページへのアクセスができませんが、
http://science.nasa.gov/Realtime/
 ここでも手続きができます。

 その最新ニュースで知ったこと。

 NASAは人間の排泄物で発電する、新型の燃料電池を開発中です。

 排泄部からメタンをとりだして、燃料にするというのはよくある話ですが、燃料電池として直接に発電するというのは初めて聞きました。
 有力視されている燃料電池は、水素分子かメタノールあたり。ならば、同じ有機物で燃料電池を。なるほど、理屈はあいます。

 ここで発電の主役にんるのはバクテリア。
 NASAが開発中の微生物燃料電池で使われるのは、1987年に発見されたGeobacteraceae科のバクテリア。総称はGeobacterです。
 このバクテリア、鉄が豊富な環境を好み、代謝活動にともない、電子を発生させて金属に伝える。
 電子が流れれば、電池になるというわけで、

 排泄物……、ええい、ウンコやオシッコから、ほとんど直接的に発電がでlきるというのですな。

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「ブック・レビュー・ガイドb」は使えるぞ

 書評検索サイトの紹介です。

 「ブック・レビュー・ガイドb」。

 コンセプトそのものはあまりにありがちなので、おそらく、何度かは目にしてたはずだが、きちんと検索して試してみたのははじめて。

 びっくりしました。

 ある本についての、新聞、雑誌など、印刷された書評、あるいは書誌的データつきでの本の紹介への網羅的なデータベースです。

 署名、著者、評者名で引くことができます。

 いざ引いてみるとなみたいていじゃないです。
 たったひとつ惜しいのはとりあえず、ぱぱっと検索できるのが、検索時点から半年以内であること。

 あつかましくも、著者、評者で「永瀬唯」を引いてみると、

 評者については、24点。えっ、この半年で? とよくよく見ると、まず最初に出てくるのが、

いまわしき砦の戦い C・S・ルイス:著 筑摩書房 永瀬唯 単行本
いまわしき砦の戦い サルカンドラ地球編 C.S.ルイス:著,中村妙子/西村徹:訳 原書房 永瀬唯 単行本
インターネットの思想史 喜多千草:著 青土社 永瀬唯 単行本
スノーボール・アース 生命大進化をもたらした全地球凍結 ガブリエル・ウォーカー:著,川上紳一:監修,渡会圭子:訳 早川書房 永瀬唯 単行本

 そこで、詳細表示ボタンを押してみると、

いまわしき砦の戦い
著者(編者) C・S・ルイス:著
出版社 筑摩書房
出版年月  
価格
ISBN  
形態 単行本
シリーズ名 ちくま文庫
※本日より過去半年のデータを表示しています。
掲載媒体 掲載号 評者 掲載ページ
SFマガジン 2004年02月号 永瀬唯 150-151ページ

 おいおい、書評ページだけかと思いきや、「SFマガジン」の連載の中で触れてる本までチェックしてるよ。
 しかも、同じ回で触れた別の書誌事項、

いまわしき砦の戦い サルカンドラ地球編
著者(編者) C.S.ルイス:著,中村妙子/西村徹:訳
出版社 原書房
出版年月 200202
価格 2,000(税別)
ISBN 4562034483
形態 単行本
シリーズ名 別世界物語3
※本日より過去半年のデータを表示しています。
掲載媒体 掲載号 評者 掲載ページ
SFマガジン 2004年02月号 永瀬唯 150-151ページ

 もちゃんと併記されてる、

 それどころか、

インターネットの思想史
著者(編者) 喜多千草:著
出版社 青土社
出版年月 200303
価格 2,200(税別)
ISBN 4791760212
形態 単行本
シリーズ名  
 心理学者で米国防総省機関の所長、リックライダーのヴィジョンから、インターネットの源流「ARPAネット」が生まれるまでの波瀾万丈。新発掘の資料を関係者への直接取材により従来の単線的な歴史を覆し、全く新しい「コンピュータ開発思想史」を提唱する。
※本日より過去半年のデータを表示しています。
掲載媒体 掲載号 評者 掲載ページ
日経パソコン 2004年02月02日号 松浦晋也 165ページ
SFマガジン 2004年02月号 永瀬唯 254ページ

 この254ページって、書評でも連載でもなくって、「執筆者近況欄」!

 おそるべし、ブック・レビュー・ガイドb。

 しかし、とんでもない労作なのに、私以外には、宇宙ジャーナリストの松浦晋也さんだけかよ、紹介してるの! 松浦さんは元「日経エアロスペース」の記者にして、宇宙作家クラブの重鎮。宇宙作家クラブのメンバーは小説家ばかりじゃないから、間接的にだけど、やっぱりSFのがらみのお方。

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 !追記(6月4日)
 馬鹿だ、おれ。『インターネットの思想史』の刊行は2003年の4月。別に調べなおしたら、新刊の時点で何回もレビューされてるじゃないか。
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 著者永瀬唯でも引いてみると、この半年以内だと、なんと、

ターミナル・エヴァ 新世紀アニメの世紀末
著者(編者) 永瀬唯:編
出版社 水声社
出版年月 199708
価格 1,200(税別)
ISBN 4891763906
形態 単行本
シリーズ名  
※本日より過去半年のデータを表示しています。
掲載媒体 掲載号 評者 掲載ページ
ミステリマガジン 2004年04月号 笠井潔 94-95ページ

 げげげ、笠井さんが、今ごろ、わたしのエヴァ本を、「ミステリマガジン」で紹介してる。ううむ、グノーシス主義がらみだろうか? さっそく、チェックしてみなければ。

 版権の関係で、こうしたデータベースによって、書評のテキストそのものを読むのは無理としても、たとえば書影をクリックすれば、アマゾンやbk1の該当本ページにとぶとかしたらすごいのだが、インターネット書店へのリンクは独立したもののみ。そうした提携すれば確実に商売になるのに-----、と書きかけてきがつきました。

 これって、掲載紙誌を検索し、すぐに現物にチェックできる、あるいは、メモして近くの公共図書館に行けるような立場の人間でないと活用できないんだよね。

 むしろ、著者向き、版元向き、それから、書評家ならびに書評欄担当者向き。

 現在の本の売上げって、おべんちゃらばかりではないと読者がわかってる書評に、かなり影響されるんだよね。
 印刷媒体じゃないけど、天童荒太の本がブレークしたのは、「王様のブランチ」で紹介されたため。コメンテーターの筑摩の松田哲夫さんは、実は大学の(とゆうかあ、東京都立大学全学共闘会議のお)先輩なんだけど、そういった手練れのレビュアーとしても知られる方。
 ちなみに、ほかに大きな影響力があるのは、書店担当店員のPOPによる推薦だったりします。

 で、このデータベースをこまめにチェックすれば、ある本の売上げがどう伸びそうかとかの展望が見えてrくるわけですね。やっぱり、業界向けであろうか。
 少なくとも、わたしにとってはこれほど使えるデータベースはないぞ。




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2004.06.02

翻訳版監修本完成

 翻訳の監修を頼まれてた本が完成、発売された。9.11後にアメリカ政府がまとめた対テロ市民防衛ガイドの翻訳。タイトルは長いけど、
対テロ危機管理完全白書』、水野純訳、永瀬唯監修、アーティストハウス発行、角川書店発売、本体1200円。

 この原著、急なつくりなので細部は雑だが、意外なことにきわめて穏健かつ冷静。考えてみれば当たり前だけど、銃の使い方なんて血なまぐさい項目なんてなくて、要は余計なことしてマッチョを気取ると死ぬよ。
 人質犯に心理的に従属するストックホルム症候群についても、自然なことだから、無理せずにできる範囲で抵抗しなさい。
 どこぞの国のような「自己責任」を名目の人質イビリなんてカケラもない。

 で、あくまでなま物、季節物で企画されたはずで、問題は本があがったときには時期はずれになってるかもという点だったのだが、ありゃま、アメリカがというか、ブッシュとネオコンがへまばっかしやってくれてるおかげで、とうぶんは書店での売上げが期待できるかも。

 ヴェトナム戦争と比較した陸軍内の批判的分析レポートの内容が暴露されたことでもわかるように、ネオコンのような軍閥利権の関係者をのぞけば、本来の軍内部は今度の戦争にはまったくの反対なのだ。


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キャシャーンに雑俳、それからグノーシス主義

 昨日の分は純然たる日記。
 仕事のあと、映画にもゆこうと、ガッコのひとつで「ぴあ」をチェック。PHSでの検索もめんどいし、出先の端末もつかえたが、チェックだけなら「ぴあ」のが早い。
 ウッキー、じゃなくってヒッキーの旦那が監督してる『CASSHERN』を観ようと思ったのだ。
 なにしろ、毎月1日の「映画の日」で千円でもあることだし。
 すると、いまびのロードショーって、最終が七時前の館が多いんだよね。おまけに、あれだけワイドで報道されながらも、上映館数は少ないは小さなとこばかりだわ、早くも上映してないところは多いわで、新宿は駅から走らないと間に合わないしで、池袋の七時半からの回を選択。
 しかし、ロサ会館内? 池袋の西口にそんな映画館あったっけ。映画館が小さな私鉄駅にまであったころのことさえ記憶してるが、おぼえてないぞ。
 行ってみたら、ゲームセンター抜けて裏口からいったん出た地下。まるっきりサイバーパンクな世界なり。さらに、予告編のフィルムに、スクラッチによるのだろうチカチカの雨がふるという摩訶不思議な現象まで。たぶん、映写機の管理がしっかりしてないのだ。
 映画そのものについては別に書く(つもり)。

 本筋からははずれたところで、ひとつだけ。

 ひっくりかえったオリエンタリズムというのは『イノセンス』をはじめとして、今どき珍しくないが、この映画、中国語風の漢字とともに、キリル文字、つまり、ロシア文字を多用してる、ローマン・アルファベットも出てくるが、目立つところでは花文字というか、ドイツ風のひげ文字。
 実は、仕事の関係で、キリル文字は、一字ずつたどってなら、なんとか、ローマン・アルファベットへの翻字くらいはできる。チェルノブイリのときには、英文データベースを頼りに、国会図書館や日ソ図書館などが所蔵するロシア語の学会誌、専門誌、レポート類を、単語でたどり、図版類をチェックしたものであった。
 で、だからこそ、視界にちらつくロシア語が気になって、気になって……。「プ、プロチュ、ええ、プロチュ--、ええい読めない!」。どうせいい加減に書かれてるだろうけどねと居直ってみたら、あれりゃ、ラスト・クレジットによれば、ロシア語翻訳のスタッフがいるじゃない。
 だったらさ、「漢字」の方をしっかりしてほしいな。
 --どうせ、古色を決めるつもりなら、
 「亜細亜連合」はないでしょ、「亜細亜連合」は。
 だったらば、絶対に、
 「亞細亞聯合」でしょう。

 これっばかりじゃなくって、出てくる漢字、いわゆる「新字」ばかりじゃないか!

 ロシア語だけでなく、漢字の方のアドヴァイザーを確保してほしかったな。

 OS変えた関係で、『今昔文字鏡』というソフトでのチェック、今はできないが、「聯」の字はJISでこそないものの、MS外字のはずだし、確認してみたら、ココログの指定文字コードは世界共通、中国(大陸と台湾)、韓国の漢字も表記できるユニコード。フォントさえあれば自動的に表記されます。
 精確には、ユニコードのネット向けヴァリエーションである「UTF-8」コードですが。

 旧来のJISでさえ、例えば「異体字転」というフリーソフトを使えば、いかに多くの、いわゆる「旧字」「正字」が使えることがわかるはず。
 おっと、この異体字転の新版では、JISの「第3水準」や「第4水準」にも対応してる。
 この「第3水準」「第4水準」は、制定にあたっての不毛ないちゃもんつけや、どうせ、次期のユニコードには組み込まれることが決まってるとからという理由もあって、実装されてるソフトがほとんどないけど、日本で近代金属活字が日常的に使われるようになってからの用例があるものはすべて組み込むという原則で作られた画期的なもの。
 もっとも、ユニコードの普及は、そうした新ローカル・コード・テーブルそのものを不要なものにしつつあるのですけどね。だって、ユニコードのテーブルの方を使えばいいんだもん。

 いずれ、見本をここにものっけるけど、Winだと98の後期のヴァージョンのIE(NTはもとから)、Macだと対応ソフトの関係でヴァージョンの9以降だと、WordやExcel、IE、それにネスケも、ローカル・コードで書かれたテキストも内部的にユニコードに変換、つまり、ロシア語からハングル、タイ文字あたりまで、そちらのPCに対応フォントさえ組み込まれていれば、同じページに混在できます。IEやOffice、Winには、たった一種で全ユニコードに対応したフォントも収納されてます。

 だからこそ、ちょと見ると中国風の、でも、いわゆる「新字」ばかりの、中途半端な擬似オリエンタリズムは勘弁してほしいんだよね。

 おっと、そおゆう話題は、ちょっと昔になっちゃったけど、まだ入手可能な、わたしもしっかり寄稿してる『漢字問題と文字コード』(太田出版、1999)にゆずるとして、これは単なる日記なんだ、あくまで。

 で、映画を観るまえにまだ時間があるからと入ったロサ会館と駅前広場の間の古本屋「池袋古書店」が、かなり品揃えが豊富で、買っちゃいました2冊。
 あれ、いつの間にこんな本屋がと思ったが、考えてみると、もう何年も西口に出たことないのであった。

 さて、その2冊はというと、

 エレーヌ・ペイゲルス『ナグ・ハマディ写本--初期キリスト教の正統と異端』、荒井献・湯元和子訳、白水社、1982(原1979)に、
 佐藤紫蘭、『雑俳諧作法--言葉遊びのいろいろ』、葉文館出版、1999.

 なんだか、とんでもない組み合わせだけど、前者はいわゆる「グノーシス主義」に関する研究書。「初期キリスト教異端派を含む、「この現世は偽の神によって作られた、のろわれた世界である」という思想を扱ったもの。ナグ・ハマディ文書」とは、近年になってから発掘された、このグノーシス主義関連の古文書の総称。
 いずれも作者本人は意識してないけど、永井豪の『デビルマン』や『魔王ダンテ』、庵野秀明の『新世紀エヴァンゲリオン』について論考するときには必須の項目です。エヴァの「死海文書」はかっこよさそうな名前をいただいただけで、中身的には関係ない。
 詳しくは編著も兼ねた、ぼくの文章が載ってる『ターミナル・エヴァ』(水声社、1997)を参考のこと。同じくグノーシス主義とエヴァとの関係について触れた小谷真理の『聖母エヴァンゲリオン』(マガジンハウス、1997)はただいま品切れ、おそらく絶版。(付記。本人から文句。bk1だと見つからないけど、アマゾンからなら注文できます。詳しくは自己コメントにて)
 後者の版元の葉文館出版は、「月刊オール川柳」という、初の川柳全国誌を出して評判になったとこ。調子こいて単行本とかばんばん出してたら、あんの上、2000年に倒産。「雑俳」というのは、「短歌」(「和歌」には「長歌」もある)以外の、庶民向けの定型短詩の中でも、のちに言う「川柳」など、「俳句」をのぞいたものの総称。表記の本は雑俳のうち、特に江戸時代のそれを解説したもの。
 倒産の関係でもう手に入らないからと買ったのだが、今、調べてみると、旧葉文館の本のうち100点以上は、ジュンク堂やBK1などで入手可能。ただし、この本はやっぱり、手に入らなくなってた。

 「オール川柳は、へえ、こんなのも川柳でいいのだと投稿を始めて、入選したと思ったら、倒産により廃刊となったのだった。
 「オール」の編集スタッフはのちに「月刊川柳マガジン」(新葉館出版)で出直すことになったのだが、営業力の問題で再刊時には都内で入手可能な書店がほとんどなくて、ジュンク堂あたりでも手に入るようになった頃には熱がさめてたのである。

 ああ、やっぱり長くなってしまった。明日は原稿2本をあげなくては。でも、神林長平『膚の下』のレヴューは、もちろん、全部読んでいるのだが、確認のためのちょっとしたチェックすらも、とんでもない分厚さのおかげで大変なのだ。

 
 

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